ない過払い金|(5) 本件処分 ア大潟村長は,本件農業経営改善計画の内容が本件農地を取得して同農地

過払い金を実施することとで行われ,聴 聞調書及びその報告書は,同月12日付けでで大潟村長に提出された。」
争点
本件
処分


処分の理由提示の欠如)について (1) 本件処分は,前記認定事実のとおり,書面でされた不利益処分であるか ら,処分行政庁である大潟村長は,その名あて人に対し,同時に,その不利 益処分の理由を書面により示さなければならない(行政手続法14条1項, 3項)。
一般に,法律が行政庁に対して行政処分に理由を提示することを義務付け る場合に,どの程度の記載をすべきかは,処分の性質と理由の提示を命じた 各法律の規定の趣旨・目的に照らして判断すべきである(最高裁昭和36年 (オ)第84号同38年5月31日第二小法廷判決・民集17巻4号617 頁)。
そして,本件処分は不利益処分であるところ,行政手続法がこのよう な不利益処分について,行政庁に書面による理由の提示を義務付けた趣旨は, 行政庁の判断の慎重と公正妥当を担保してその恣意を抑制するとともに,不 利益処分の理由を名あて人に知らせることによって,その不服申立ての便宜 を与えるという点にあると解すべきであるから,不利益処分を行う際に提示 をしなければならない理由の記載の程度は,いかなる事実関係に基づいてい かなる法規を適用して当該処分を行ったのかということを,処分の名あて人 19 が,その書面の記載自体から了知し得るものでなければならないというべき である。
( ) これを本件につきみるに,2 本件処分の理由を提示する書面(甲1〜8) に記載されている本件処分の理由は,前記前提事実(2)のとおり,? 認定 農業者として自ら作成した農業経営改善計画に従って農業経営を改善するた めにとるべき措置を講じていないこと,? 経営改善資金計画に沿った営農 が行われていないこと,? 畑作経営を前提として取得したβ地区(旧A連 用地)の農地において,計画に沿った営農が行われていないことが法12条 の2第2項の規定による本件農業経営改善計画の認定取消事由に当たるとい うものであった。
この点,?の記載は,農業経営改善計画の認定取消処分の根拠規定である 法12条の2第2項の条文の文言を記載したものにすぎないものの,これを ?の記載と併せて読めば,大潟村長が,本件農地において畑作が行われてい ないことに関し,本件農業経営改善計画に反するものと判断し,原告らが同 計画に従って農業経営を改善するためにとるべき措置を講じていないと評価 したと容易に解することができるのであるから,原告らにおいても,その旨 了知し得る程度の記載がされていると認めることができる。
そうすると,本 件処分に提示された理由は,本件農地において畑作が行われていないことに 関し,法12条の2第2項を適用して本件処分を行ったということを,処分 の名あて人である原告らが,その書面(甲1〜8)の記載自体から了知し得 るということができる。
したがって,本件処分の理由の提示について,行政手続法14条1項及び 3項が行政庁に義務付ける理由提示義務に違反する違法があるとはいえな い。
4 争点(2)(事実誤認〔法12条の2第2項が定める農業経営改善計画の認定 の取消事由の有無〕)について 20 ( ) 前記認定事実によれば,本1 件農業経営改善計画は,原告らそれぞれにつ き多少の相違はあるものの,おおむね,目標を達成するためにとるべき措置 として,? ○○資金を利用して本件農地を取得して規模の拡大を図ること, ? 本件農地において,大豆等の畑作を行うこと,? 本件農地で大豆等の 畑作を行うことにより,米の生産調整に参加することを内容とするものであ ったところ,原告らは,平成17年及び同18年に,本件農地において,大 豆等の栽培といった畑作をせず,米の作付けを行った。


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そのため,大潟村長 は,原告らが本件農地において大豆の作付けを行わず,米の作付けを行った ことにつき,上記計画に反し,法12条の2第2項が取消事由とする「認定 計画に従ってその農業経営を改善するためにとるべき措置を講じていないと 認めるとき」に該当するとして,同条項に基づき,本件農業経営改善計画の 認定を取り消す本件処分を行った。
これに対し,原告らは,本件農地に作付けした米は加工用米であり,また, 畑作を行う意思を放棄しておらず,一時的な作付けにすぎないとして,本件 農地において米を作付けしたことが本件農業経営改善計画の認定取消事由に 当たらないと主張するから,以下,どのような場合が,法12条の2第2項 が定める経営改善計画認定の取消事由である「認定計画に従ってその農業経 営を改善するためにとるべき措置を講じていないと認めるとき」に該当する のかにつき検討する。
法は,効率的かつ安定的な農業経営を育成し,そのような農業経営が農業 生産の相当部分を担うような農業構造を確立することが重要であるとの認識 の下,農業の健全な発展に寄与することを目的として,育成すべき効率的か つ安定的な農業経営の目標を明確にし,その目標に向けて農業経営の改善を 計画的に進めようとする農業者に対する農用地の利用の集積,このような農 業者の経営管理の合理化その他の農業経営基盤の強化を促進するための措置 を総合的に講ずるものとし(法1条),そのような措置は,農業者が地域の 21 農業の振興を図るためにする自主的な努力を助長することを旨として実施す ることとしている(法3条。
) それと同時に,法は,市町村が農業経営基盤 強化促進に関する基本構想を定めることができるものとし(法6条),市町 村は,農業経営改善計画の認定申請につき,当該計画が上記基本構想に照ら し適切なものであり,農用地の効率的かつ総合的な利用を図るために適切な ものであるなどの要件に該当する場合には,適当である旨の認定をすること とされている(法12条1項,4項)。
認定農業者は,農地法や課税の特例 を受けることができ,公庫から資金貸付けについて配慮がされるなどの優遇 措置が設けられている(法13条の3,15条等。
ただし,課税の特例につ いては,本件処分時においては法14条が定められていたが,その後,平成 19年法律第3号により同条が削除されるとともに,租税特別措置法〔昭和 32年法律第26号〕24条の2以下が定められるに至った。
)。
他方で, 法は,認定農業者に,農業経営改善計画の変更の際に,市町村の認定を受け ることを義務付け(法12条の2第1項),市町村は,認定された農業経営 改善計画が法12条4項各号が定める認定要件に該当しないものと認められ るに至ったとき,又は認定計画に従ってその農業経営を改善するためにとる べき措置を講じていないと認めるときに,農業経営改善計画の認定を取り消 すことができるとしている(法12条の2第2項)。


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原告
原告らは,前記認定事実のとおり,本 件農地で有機大豆等を栽培し,収穫した大豆を加工して付加価値をつけた上で これを販売することを計画していたのであるから,原告らの収益は,単なる大 豆栽培に比較して,より多くの利益が見込まれるものであったことが認められ る。これらの事情によれば,原告らのみならず,被告においても,本件農業経 営改善計画を前提とした営農であっても,原告らが,本件農地の購入資金の借 入れを返済していくことが何とか可能であると認識していたと認められ,この 認定を覆すに足りる適確な証拠はない。 したがって,原告らの上記主張は,採用することができない。